子供の勉強部屋

授業は問答

どうやって生徒自身が問題を解けるように持っていくのか?

学校でも塾でも、時々大きな勘違いをされている先生がいらっしゃいます。
「○○中(高・大)の入試問題が解けない先生に子供を教える資格はない!」などと声高にこぶしを振り上げる先生がいらっしゃいます・・・おっしゃることもある程度はごもっともなのですが・・・。

この先生、とっても優秀な先生なのでしょうね。でもご慧眼のご父母であれば、大きな勘違いをされていることに気づかれたことと思います。端的に言えば、
「名選手イコール名監督にあらず」です。
別に先生が受験するわけではないのです。指導した子供が受験するのです。いくら先生が賢くたって、生徒が問題を解けなきゃ指導者として失格なのです。

今回は、どうやって生徒自身が問題を解けるように持っていくのか?その授業の一端を・・・
イデア5年生の算数テキストから

図1のような直方体を組み合わせた形の水そうに、一定の割合で水を入れたとき、水を入れ始めてから満水になるまでの時間と水の深さの関係は、図2のようになりました。これについて、あとの各問いに答えなさい。

(1)図1のの長さは何cmですか。

(2)毎分何Lの割合で水を入れましたか。

(3)この水そうの容積は何Lですか。

(4)略

さて、このテーマで子供たちに教えていることは、

ということだけ。この図は、底面積×深さ=水量、時間当たり水量×時間=水量 となる原理を意味しているだけです。

まず(1)、図2のグラフのから、が12cmとわかります。これはたいていの5年生は気づくことができます。問題は次の(2)からです。

弟子曰く:「わかりません。」
師曰く:「答えがわからなくてもかまへん。でも何か計算できることはないのか?」
弟子曰く:「ありません。」
師曰く:「上の図のどちらかを使って計算できるものが何もないのか??」
弟子曰く:「・・・」
師曰く:「(1)で何を求めたんや! 図に書き込んでみろ!」
弟子曰く:「あっ 25cm×30cm×12cmが計算できます。」
師曰く:上記の式を板書しながら「計算結果は?」
弟子曰く:「9000です。」
師曰く:「単位をつけて答えろ」
小学生ですから単位をつけさせないと意味も分からず計算するはめになります。
弟子曰く:「9000立法cmです。」
師曰く:「次は、どうするねん?」
弟子曰く:「わかりません」
やれやれ、ろくに考えもせずに言っています。
師曰く:「今(2)で求めた9000立法cmと上の図を使って式がつくれないのか?」
弟子曰く:「あっ!右の図から 9000立法cm÷5分=毎分1800立法cmです。」
師曰く:「求める単位は?」
弟子曰く:「答えは毎分1.8Lです。」
やれやれ、次に(3)です。
弟子曰く:「わかりません。」
師曰く:「(2)で何を求めたんよ?」
弟子曰く:「毎分1.8Lです。」
師曰く:「それって、上の図のどれなん?」
弟子曰く:「時間当たり水量です。」
師曰く:「じゃあ、たてるべき式は?」
弟子曰く:「毎分1.8L×17分で30.6Lです。」

イデアにおける算数の授業における問答の一端はお分かりいただけましたでしょうか。

可能な限り、ああしろこうしろとは言わずに、「どうする?」と問いかけていきます。もちろん、ある程度の誘導は必要ですし、子供たちが行き詰った時に今考えている小問の一つ前の小問の答えをヒントにするように指示しています。あるいは今計算した結果を使って、新たに何か式が作れないか?と。
このように、問題の解法を教えるのではなく、いっしょに問答しながら考えていく授業こそが、子供たちの力量をアップさせる最善で最短の道だとイデアでは考えています。


戻る